実に暖かく良い天気で2016年の朝を迎えました。謹賀新年!
しばらくぶりにペンタングルのアルバム全6タイトルをじっくりと聴いています。
その中でも1968年の1stアルバム「THE PENTANGLE」は48年経った今でもメンバー5人によるその完成度の高さには他に誰もついていけなかった孤高のグループだったと改めて実感しました。
それはバート・ヤンシュとジョン・レンボーン2人の卓越したギター・テクニックといった意味だけではなく、彼ら5人のあの音楽性と編曲においての突出したセンス、ありていに言えばフォーク、ジャズ、トラッド、ブルース、古楽等がモダールな響きで融合された音楽なんて彼等以外では聴く事が出来なかったし、新しい年を迎えた今現在でも少しでもあのような音楽性を持つグループは世界中探しても見当たらないし、主要メンバーであったバート・ヤンシュ、ジョン・レンボーンが逝ってしまい、彼等の祖国である英国からさえもペンタングル・サウンドの後継者、または影響された音楽を聴かせてくれるミュージシャンは出ていないように思います。
でも正直、僕と同様に彼等のファンにとってみればそれでいい、と思うところもあるのですが。
最初にペンタングルを聴いたのはLPレコードで(もちろんCDもMDもデジタルなんてまだ存在せずカセット・テープが全盛の1970年代)国内版のレーベルは東芝でレコード・ジャケットの中にはそのLPの収録曲の5人の楽譜が封入されていました。
これはオリジナルのトランスアトランスティック盤には付いていなくて日本人のどなたかが採譜したものかと思われます(もちろん当時のギター譜にはTAB譜は付いていなくて全て音符でしたが、曲中の数箇所はアドリブと明記され採譜をしていなかったと覚えています)。当時ラジオのFM大阪で番組を持っていた男性三人のグループ〝一匹狼゛がライブでこの楽譜を見て演奏していたのを覚えています。
で、これは再プレス版で、その前に日本でのオリジナル版、つまり最初に出た国内版は確かキング・レコードからだったと思います。
40年ほど前に当時関西に居を構えて居た中川イサトさんのご自宅でそのオリジナル版を見せていただいたのですが、なんとペンタングルの各LPジャケットには五角形の切り抜きが施されたデザインでした。これが欲しくて…今でも、ですが…。
Dモダールの曲から始まるペンタングルの1Stアルバム「THE PENTANGLE」は18歳だった当時の僕に今尚多大な影響を与え続けているアルバムです。
-----広岡祐一・記/2016/01/02-----
John Renbourn/The Attic Tapes
ジョン・レンボーン/ジ・アティック・テープス
今年2015年の3月に心臓発作で急死したジョンが、1960年前後からの古い友人で当時の相棒であったマック・マクラウドが所有していた録音テープの中から未発表音源をトリビュートしたジョン自身の企画によるアルバムです。
早速聴いてみると、若かりし頃のジョンの姿が目に浮かぶまだ粗削りなライブでの演奏を含めた主に1st及び2ndアルバム収録以前の曲を彼自身が選んだものとなっています。
使用ギターは1stのScarth、2ndでのギブソンJ-50、ラストの20曲目のデイヴィ・グレアムとの共演(!)曲ではおそらくタカミネだと思いますが、曲目等については日本版CDに封入されている笹部紘一郎さんの解説に詳しく書かれています。
全20曲中1曲はジョンのビデオ/DVDで聴く事が出来る曲ですが、他の19曲は1stLPを出す前の未発表の音源だと思われます。
まだ一度だけしか聴いていませんが久しぶりにジョンの卓越したギターに出会えました!
-----広岡祐一・記・2015/10/21-----
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~60~70年代フォーク・ソングを今聴き直して~ by広岡祐一
この2~3ヶ月の間に1960年代~1970年代のあの“フォーク・ソング・ブーム”に聴いていた曲の90曲ほどを譜面に起こし、約40年振りにじっくりと聴き直しているのですがやっぱり“フォーク・クルセダーズ”と“五つの赤い風船”は今聴いてもいいですね!
もちろん他にも今も好きなグループや曲は多いのですが、このふたつのグループは別格です。
で、
楽譜を起こす時にその曲を収録したレコード(LPは探せば家のどこかにあるはず)やCDが見当たらない場合もネット上で歌詞は探せば見つかるし、曲も動画サイトで聴けて大変ありがたい(それにしても当時のフォークルのTV映像がアップされているのには驚きです!)のですが、メロディ譜の楽譜はさすがに著作権の関係でアップ出来ないので全て聴き採りをして採譜しました。
もちろん曲によっては楽譜販売サイトのダウンロード等で手に入れることも出来るのですが、もったいないし間違って採譜されている曲もあるので注意されたし、です。
で、
なんといってもこの当時のフォーク・ソング(もちろん大儀の意味の民謡ではなく)はメロディがシンプルで何度か聴くと憶えて歌えるようになる曲が多く、それまでの作詞、作曲を職業とする人達が仕事として作った“大人の歌謡曲”しか聴いたことがない当時の若者にとって“自分で曲を作って自分の言葉で唄う歌”(今では普通なのかもわかりませんが)の登場で多くの人がギターを手にした良き時代。
歌詞はもちろん恋愛を扱う曲が多いのですが、戦争の悲惨さを訴える曲や社会への不満や不条理を歌にした“メッセージ・ソング”など今ではまず聴くことのないジャンルの歌もこの時代のフォークの特徴だったかと思います。
2015年の今、これから40年程経った後でも歌える、という曲はあるのかな?
-----広岡祐一2015/05/27記-----
ジョン・レンボーンが70歳で亡くなれました。
ディヴィ・グレアム、バート・ヤンシュに続きジョンも今朝のFBに告知されていました。
初来日時のエピソードや京都での初ライブ等のたくさんの思い出話もあるのですが・・・。
非常に残念ですが、僕にも多大な影響を与えていただきありがとうございました。
安らかに、そして天国でディヴィ、バートの3人で!