PENTANGLE2ndアルバム『SWEET CHILD/スィート・チャイルド』
1968年6月29日ロンドン・ロワイヤル・フェスティバル・ホールでのコンサートのライブ盤とスタジオ録音の2枚組LPレコードがペンタングルの2ndアルバムになりますが、LPレコードの収録時間は片面約22分、両面合わせても45分程なのでライブ盤ディスクでは半分以上その日に演奏された曲はカットされています。
数年後にCD化された時には、なんとCD1枚に収めたのでスタジオ録音の1曲がカットされる憂き目に遭いました。
しかしその後にはリマスターされた2枚組で新たにリリースされたCDには、スタジオ録音の収録曲は無事に全曲収められ、なによりファンにとって大ニュースになったのは行方不明だったこの日のコンサートを収めたテープが発見され、LPに未収録だった曲がボーナス・トラックとして追加された事です。
このライブの模様を収録したテープは、レコードの発売元であるトランスアトランティツク・レコード会社の倉庫から廃棄寸前のところ発見されてペンタングルのジョン・レンボーンに送られましたが、少し残念な事には2~3曲が今も行方不明です。
この五画星形を施したレコード・ジャケットのスリーヴ・デザインは、世界的に高名なデザイン画家のピーター・ブレイクが手がけていますが、1990年代にポール・ウェラー『Stanley Rord』とビートルズの1枚のLP、そしてペンタングルの3枚のLPジャケットしかデザインを引き受けていません。
☆ジャッキー・マクシーの証言☆
「ピーター・ブレイクにデザインを依頼するというのはジョンのアイデアだったかもしれない。
とにかく引き受けてもらえたらそんなにすばらしいことはないと思った。
マネージャーのジョーが連絡を取ると彼は私達に会いに来てくれた。
とてもいい人、最高に素敵な人だったわ。そして私達の音楽も気に入ってくれた」
このアルバムのジャケット内側のオリジナル・スリーヴ・ノートにはメンバーの当時のコメントが載っています。
*テリー・コックス(ドラムス/グロッケン/ヴォーカル)
『幸運なことに我が家の近所に暮す人達は、皆、まるで耳が聞こえない』
*バート・ヤンシュ(アコースティック・ギター/ヴォーカル)
『ただビールが飲みたくてやっているんだ』
*ジャッキー・マクシー(ヴォーカル)
『以前、姉妹と組んでいたコンビを解消した。そこで彼女の代わりに4人の男性を迎える事にしたの』
*ジョン・レンボーン(アコースティック・ギター/ヴォーカル)
『ビッグ・ビル・ブルージーみたいに演奏したいと思ってギターを弾き始めた。今もそのために努力を続けている』
*ダニー・トンプソン(ダブル・ベース/ヴォーカル)
『グリーン・ジャケット歩兵第一連隊のマーチング・バンドではリード・トロンボーンを吹いていた。それからダブル・ベースを始めたんだ。以来、マーチとはすっかりご無沙汰だ』
☆☆☆☆☆
*次は曲目紹介です。
(Part14thへ)
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