昨夜やっとこの映画を観ました。
とにかくこちらでの劇場公開がなかったのでDVDはありがたいです。
=MIDNIGHT MEAT TRAIN=
監督:北村龍平
原作:クライブ・パーカー「血の本(1)/ミッドナイト・ミート・トレイン真夜中の人肉列車」
脚本:ジェフ・ブーラー
撮影:ジョナサン・セラ
特殊メイクデザイナー:マシュー・マングル
出演:ブラッドリー・クーパー/レスリー・ビブ/ブルック・シールズ/ヴィニー・ジョーンズ
(2008年アメリカ作品)
久し振りにやっとしっかりとしたホラー作品を楽しめました。
一言に「ホラー映画」と言っても今はいろいろな作品がありますが、この「MMT」は最近の“ちゃらけた”内容ではなく本物の“真面目な”恐怖映画ではないかと思います。
CGや特殊メイクでのシーンも多くありますが、まず全編を通してのブルーを出したような(銀を抜いた?)冷たい色彩が監督のこの作品に対しての考えや思いが表れていると感じたし、BGMも必要以上に前面に出さず、登場人物の台詞も無駄のない…よくある“くどい説明”や“お決まりの解説”を一切排して静かに恐怖を盛り上げ、そしてアクション・シーンはさすがに北村流の日本人離れしたセンスで見せてくれます。
(首を切り落とされた本人が、自分の胴体を見るシーンなんて今まで見た事ありません)
映画の内容は、ヴィニ・ジョーンズ演ずる“マホガニー”は“ある者達”の“僕(しもべ)”となっており、その“ある者達”のための食料を地下鉄の最終便で人知れず“調達”しているのが仕事。
その列車の運転手も“ある者達”の“僕”で、そして彼ら以外にも一般社会に生きている人間の中にも“僕”は紛れ込み、この古くから続いている“食料の調達”が偶然にもカメラで生活している者に悟られてしまった。
ラストではこの殺戮を暴こうとしていた主人公までも“マホガニー”の仕事を引き続く“しもべ”に成り果ててしまう救いようのないエンディングです。
クライブ・パーカーの原作は読んでいないので、どういった脚本になっているのかは知りませんが、最近観た有名な監督のホラー作品(“スペル”だよ)なんかよりはるかに優れている作品です。
もう一度、
久し振りに“真面目な”本物のホラー映画でファンの方にはお勧めします!
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と、友人である北村龍平監督作品を褒めるのは照れるなぁ。
でも、この日本人初のハリウッド作品1作目を観て、やはりただならぬ実力の持主だと思い知りました。
次回作に期待大です!
それにしてもあの超大作作品監督の話は流れたのかな…?
日本と違ってアメリカで監督するのは想像以上に大変だと思うけれど、ハリウッドは実力本位の世界なので彼は充分にそれに応える力を持っているのでこれからも楽しみです。
コメント
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