ギターの先祖の特定は非常に難しいようです。
楽器の中でも弦楽器のバリエーションは古の時代、国、年代によって様々なモノがあり形状は似ているけれど全く違う楽器、も多くあります。
例えば現在のピアノとバロック音楽でよく聴くチェンバロ(ハープシーコード)は見た目はその大きさの違いだけでそっくりですが、音の出し方が全く違います。ピアノは打弦で音を出し、チェンバロは擦弦で音を出すので確かに弦の音ですが音色が全く別物です。
「Vihuela/ヴィウェラ」
まるでレントゲン写真のようですが、確かに形状はギターに良く似ていておそらく今のギターに一番近いと言われている1500年半ばによく演奏されていた弦楽器。
ボディはギター(現在のクラシック・ギター)よりも小さく薄い。
弦は12弦のアコースティック・ギター(フォーク・ギター)のように2本が対になり響きをよくするためにユニゾン(同じ音)に調弦されています。
複弦・・・“コース”と呼びます・・・、つまり6コースの弦を持っています。
チューニングは現在のギターの③弦をF#/ファ#にした合わせ方なので、この楽器の楽譜をギターで演奏する場合は③弦を半音下げれば可能となります。
ただ、このヴィウェラは実際には色々なピッチがありルイズ・ミランは「1弦は出来るだけ高く調律せよ」との指示を示した文献も残っており、当時の他の作曲家達にも特殊な調弦法の指定も見られたそうです。
現在のギターの①弦のレギュラーでの調律はE/ミですがA/ラに合わす方法もよく取られたそうで、その理由はおそらく弦長の短い楽器だったために豊かな響きを求めた結果だと思われます。
もちろん現在でも古楽愛好家や日本、ヨーロッパでの古楽の演奏家によってその演奏を聴く事が出来るし、古楽器専門の楽器職人達によって製造されています。高いけど。
-----------広岡祐一--------- (1)だけどシリーズ化にするつもりなのか?
コメント
コメントフィードを購読すればディスカッションを追いかけることができます。