14~16世紀に栄華を誇ったルネサンス時代に「ルネサンス・ギター」が登場しています。
この時代はミケランジェロ、レオナルド・ダ・ビンチの時代ですが、このギターは現在のように6本の弦ではなくて4コースでした。
この「コース」とは前回にも説明したように2本の弦が対になった呼び方なので、このルネサンス・ギターは2本の弦が対になった4コース…という事です。
調弦は現在のギターの①弦~④弦と同じですが、全体のピッチは通常1全音低かったようです。
ただこのギターはいろいろな種類もありリュートに見られるように①弦のみ単弦のものもあったそうです。
このルネサンス・ギターでの作品ですが、やはり弦の数が少なかったためか、作曲家は特に細かい工夫を凝らさなければならず現存している文献からはフランスの一部の作曲家以外、この難題に挑んだ人は少なかったようです。
わずかに残っている作品も工夫も足りず佳作とは言いがたい曲が殆どなのですが、スペイン人の中からすばらしい曲もありスペイン人こそギターを愛し知り尽くしていると言えるようです。
とにかく当時はこの楽器は唄の伴奏には人気があり大衆的な楽器と言えます。
-------広岡祐一----------------------------------------
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