フォーク・ブームの時にギターを持ち始め数年後に生まれて初めてレコードで聴いた黒人ブルースマンのギター一本での弾語り「BLUES」に陶酔しました。
それから今に至る僕の作る曲はBLUESがベースになっているのですが、このシンプルで不思議で魅力的な“BLUES”とは何なんだろう?
コードは音楽の基本的な「主要三和音」と呼ぶ「トニック/1度」「サブ・ドミナント/4度」「ドミナント・7th/5度」を「短7度」を加えた4和音、つまり「C7」「F7」「G7」を12小節を1コーラスとするシンプルな音楽。
このBLUESの特徴は「ブルーノート」と呼ぶ「短3度」「減5度」「短7度」がメロディに絡んで、あのなんとも言えない「ブルージー」感が漂うサウンドになります。
上のKEY「C7」では「ミb」「ソb」「シb」がブルーノートになるのですが、実際は「ミ」と「ミb」の間あたりにある曖昧な音です。
クラシックの音楽家が初めて黒人が唄うこのBLUESを聴いた時には「楽譜に書けない音で唄っている」と不思議に思った逸話があります。もちろんギター等の弦楽器では「ミ」と「ミb」の間の音も出せるのですが、西洋で発達し現在でも音楽の基本になっている「西洋音楽」にはこのような音は使わないので音楽理論としてこのBLUESと呼ぶ音楽を説明不可能と聞いています。
ま、そういったややこしい事は置いておいて、このBLUESが誕生したのはアコースティック・ギターが多いに関係があります。まだまだ人種差別が根強く残っている時代に仕事が終わった後の息抜きとしてギターで弾語った歌がBLUES。もちろん奴隷時代の労働歌やアメリカで覚えたフォーク・ソングの影響も受けて彼らが持っている独特の節回しがBLUESと呼ぶ音楽を作っていったのですが、この歌の相棒はアコースティック・ギターです。と言ってもこの頃にはまだエレキ・ギターは世に出ていなかった時代で、ピアノを買うなんて事は(現在も)経済的に不可能で、ちょっとした木切れがあればギターもどきの楽器は作れたし、中古ならかなり安いお金で買えた時代です。
でBLUESを「カントリー・ブルース」と呼ぶA・ギターでの弾語りは本来はやはりその歌詞が中心の音楽です。個人を唄った日常的な事柄を誰かに聞かすように、または自分自身に問いかけて嘆くように・・・。
そのような事で「本当にBLUESを唄いたいならテキサス、ミシシッピーあたりの田舎で黒人の人達と暮らさなければ本当のBLUESは理解出来ない」とブルース愛好家は述べています。それに「ブルースでなくてブルーズ」が本当の言い方、とも。
僕がBLUESを好きなのは、もちろん音楽的な面であって、黒人の人達が奴隷制度によって公的にアフリカあたりから無理矢理に船に詰まれ、人間扱いされず、また人種差別を受けた人達から生まれた音楽を理解出来ると言えば嘘になります。
このシンプルなギター一本から生まれた弾語りのBLUESは後にジャズやロック等のいろいろなジャンルの音楽にも「○○BLUES」とタイトルに付くほど影響を与えています。
そういや日本の演歌や歌謡曲にも「○○ブルース」とか付いているのもありますが、先の3個の「7th」コード、12小節を1コーラス…ではないので「ブルース=悲哀」程度の意味で使用していると思います。
シンプルでなぜか魅かれる音楽…BLUESはいいですね。
昨日はレッスンありがとうございました。
CDイヨイヨ発売ですね。楽しみでございます。といいますか、コッチは裏ブログなんですか?アッチが裏なんですか@@
友達や仕事場の人達ににギターを習っていることを言うとどんな曲を弾くのかと質問されます。
説明に困ることシバシバで、レッスンでは色々なジャンルの曲が練習曲となるからですが、
「何とかとナントかと~~~・・・ブルースとか」と言うと、皆一様にカッコええなあって言います。
まあ。カッコええとは思いますが、私の現状はあまりにもカッコええとはかけ離れているので、ナゼか後ろめたいさが残ります毎回(ーー;)
投稿情報: むらむら | 2009/05/11 12:16
> むらむらさん
コメントをありがとうございます。
え~と、こっちが表blogになると思います。
HPにも隠し(隠してないけど)ページもありますので、
そっちもよろしくです。
(こちらは書込み×ですが)
僕もどういったギターを弾いているのかを
他人様に説明する時は
30分以上のライブになります。
俗に言う「今流行の」ではないので
ブルースと言えば、
とりあえず「かっこいい」と思って
いただけるようで。
投稿情報: ゆうすけ | 2009/05/11 21:30
ウニャウニャーーっ≦⌒▽⌒≧З
前のblogが「Not Found」にニャっていたから、
もう止められてしまったのかニャァーって思っていたら、
mixiにアドレスが記されていたので
ご訪問しましたニャォっ≦⌒▽⌒≧♪
(って……、自分で“ご訪問”はニャいだろっ!!)
ここ2年ほど、アメリカのルーツ・ミュージック関連の書籍を読み、
1900年前後から終戦頃までのデルタ・ブルースが
面白くニャりましたニャンっ≦⌒▽⌒≧♪
好きニャ、マウンテン・ミュージックのルーツが点から線へと
繋がり、さらに面白く聴けるようにニャってもきましたしニャァーっ≦⌒▽⌒≧З
とこりょで、ゆうすけさんは心斎橋とかの交差点で
ギターを弾いて、悪魔に会ったことがあるのでしょうかニャォーっ≦⌒m⌒≧З
投稿情報: あさいねこ | 2011/01/26 03:23
あさいねこさん どうも~です!
よくぞのご訪問をありがとうございます!
BLUESはその発生(?)の歴史から他の音楽に影響を与えたりと魅力たっぷりのジャンルですね!
同じくアメリカ生まれのマウンテン・ミュージックにもBLUESの影響があると思いますが、ルーツを辿るとアイリッシュ・ミュージックに行き着きませんでした?
僕も片っ端から本を読んでいますがおもしろいですよね!
交差点で悪魔との遭遇ですが、
ひっ捕まえてギター・ケースに閉じ込めております!
投稿情報: ゆうすけ | 2011/01/26 10:23
ウニャっ♪
アメリカは移民の国だから、
どうしてもアイリッシュ・ミュージックにたどり着いてしまいますニャォっ≦⌒ω⌒≧З
しかし、アフリカなどから渡ってきた音楽には、
もっとドロドロと、そして猥雑ニャものがあるようですニャォっ≦⌒▽⌒≧♪
> 僕も片っ端から本を読んでいますがおもしろいですよね!
どの本だったか忘れてしまいましたが、
「Hobo」の語源が日系労働者らが鉄道建設で
「方々」流れていくから、そう呼ばれたってのがありました。
まっ、一つの説って事だそうですが、
妙に納得してしまっていますけれどニャォっ≦⌒m⌒≧З
投稿情報: あさいねこ | 2011/01/26 20:37
あさいねこさん どもどもDE~す!
アフリカから渡って来た音楽は恐るべしですよね!
それに黒人の方から生まれたブルース、ジャズなんてものすごい音楽!
HOBOが日系労働者から生まれた言葉「方々」が語源!?
こりは(あれ?うつった?)、おもしろい仮説です!
案外と正解なのかも!
投稿情報: ゆうすけ | 2011/01/26 21:01