ギリシャ時代の580BC~500BC頃に生きた数学者ピタゴラスが、ある日街の通りを歩いていると
石工職人達の石才を打つ槌(ツチ)の音にいろいろな種類の音色が聴こえ、その中のあるふたつの
音が同時に響いた時に大変心地よく感じるのに気がつきました。
それを調べると、槌の重さによって石材を打った時に様々な音が聴こえ、その中でもふたつの音が
同時に重なった時に非常に心地よく響く時は、そのふたつの槌の重さが2対1・・・つまり片方の槌の
重さともうひとつが2倍の重さを持っていたことがわかりました。
この2本の槌の重量が2対1の時の音の響きを「ディアパソン」つまり「完全8度音程」のオクターブ
(例:ドとその8度上か下のふたつのドの音の隔たり・・・音程の事です)、他にも「ディアペンテ」つまり
ふたつの槌の重さの比が3対2・・・「完全5度音程」(例:ドとソの音程)、4対3の「ディアテッサロン」
・・・「完全4度音程」(例:ドとファの音程)であることを知りました。
数学者であるピタゴラスはこの“比”を槌の重さだけで調べたわけではなく、1本の弦を張った一弦琴、
長さの異なる縦笛を同時に吹いたり、量を変えた水を張ったコップのような器をたたいて音を出したり、
大きさや重さが異なる鐘を集めてその音色を比較、と様々な方法で試しそれらを数学としてふたつの
音を“比”として捉え「2対1/完全8度」「3対2/完全5度」「4対3/完全4度」の響きを「完全協和音程」と
しました。
この「完全5度」の比の3対2と「完全4度」の比の4対3の数比を合わすと2対1の「完全8度」として成り
立ちます。
★
この時代にはまだド、レ、ミ・・・等と呼ぶ音名やそのような概念もまだ生まれていなかったのですが、
すでに「音楽」も「楽器」も存在していました。これは古代ギリシャ/ローマ時代の残された建築物の
レリーフに明らかに楽器が施されているからですが、残念ながら音符らしきものは・・・というより
「音符」の登場はもっと先の時代に現れますが・・・全く発見されていないのでこの当時の音楽が
どういったものかはこれからの研究を待つしかありません。
この頃 3/6度はまだ 出てきていないようですね
投稿情報: こにる | 2009/10/06 23:06
この頃はまだ
今では当たり前の3/6度はでてきたいないようですね。
ちなみに最近不協和音に目覚めつつあります。
あっClassicの定義ではJAZZもBLUESも不協和音の固まりかぁ
投稿情報: こにる | 2009/10/06 23:08
>こにる君
コメントありがとうございます。
そうですね、このピタゴラス音律に関する本を数冊読むと多くの説もあってよくわからないのですが、
思弁的音楽論としての考え方なので実践的な理論には確立していないようですね。
1オクターブを12分割…を数比としては割り切れないので妥協しているのが逆に後の時代にとって良い考えですね。
投稿情報: ゆうすけ | 2009/10/07 11:09
>こにる君
「悪魔の響き」の減5度なんて今は積極的に使いたくなる魅力的な響きだし。
>ちなみに最近不協和音に目覚めつあり>ます。
>あっClassicの定義ではJAZZもBLUES>不協和音の固まりかぁ
せやね、確かに不協和音だらけでジャズはホンマ、固まりやね。
投稿情報: ゆうすけ | 2009/10/07 11:21