古楽(古典でなく)、とくにルネサンス~バロック期の音楽はなんといっても舞曲が中心なのですが、組曲等で出て来る「サラバンダ」「メヌエット」「ブーレ」等の各舞曲はその発生した国も年代も異なるし、例えば同じ「サラバンダ」でも演奏された時代によってその速さが異なるそうです。
ま、あまり細かい事は後日にここに紹介するとして代表的な各舞曲の特徴を説明します。
ただバッハの各舞曲は実際には舞踊は伴わず器楽曲として作曲されていたようです。ようするにジャズと同じく最初はダンスのBGMとして演奏されていたものが“聴く”音楽に…です。
<アルマンド/Allemande>
フランス語で「ドイツ風に」の意味を持つこの舞曲は、ドイツの民族舞踊からの発祥で16世紀以降にフランス、スペイン、イギリスでよく知られていた踊りを持つ曲。
踊りの形態は男女が列を作って前へ歩みながら踊る8分音符のステップを伴っていたようです。
拍子は4/4拍子でテンポはアンダンテ(歩く速さ)。
<クーラント/Courante>
16世紀に現れ17世紀に人気が出た舞曲で、2分の3拍子、4分の6拍子。18世紀には宮廷で人気を博し大変好んで踊られたようです。
Courateはcorrente(走る)からの語源とされルネサンス時代(バロックのひとつ前の音楽の時代)の「ガリヤード」から発生されたと言われ、男女のグループで踊られ、女性のステップが複雑であったとされています。
このクーラントは「フランス風」と「イタリア風」に分かれ2分の3拍子、4分の6拍子が一般的です。
<サラバンダ/Sarabande>
4分の3拍子、もしくは2分の3拍子でメヌエット同様に人気が高かった形式の舞曲。
起源は明確ではなく南米やキューバから渡来したものと言われている、もともとは男性ダンサーによるソロのダンス。
史実では16世紀にスペイン方面で大流行したらしいのですが、その大変に官能的、内面的、肉感的な踊りのためにカトリック教会と皇帝の怒りに触れる事になり16世紀のスペインではこの踊りの禁止令を発令しました。
これを破ると罰として死刑を宣告したほどだそうです。
先にも書いたようにバッハのはこのサラバンダで名曲もあり現在でも好まれて演奏されていますが、踊りは伴わない器楽曲です。
-----------と、長らく更新をしていなかったのでひとまずホッ!です---------------------------
(記:20011年8月4日の暑い夏 BY 広岡祐一)
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