ギターの呼び方で「アコースティック・ギター」は一般的になっています。
30年以上の昔にコンサート、ライブを開いていた時には「アコースティック・ギター」とはどんなギターですか?とよく言われました。
その頃はまだ「フォーク・ギター」の呼び方が一般的で、今でもご同輩はこの呼び方を使う人も多いと思いますが、この「フォーク・ギター」は当時のヤマハの商品登録名で他の楽器製造会社は一時使えなかったのです。
それに当時の海外のギター・メーカーのカタログにも「Folk Guitar」とは記載されていませんでした。
「フォーク・ソングを歌うために弾くギターがフォーク・ギター」といった意味かもわかりませんが、では「クラシック・ギター」や「ガット・ギター」と呼ぶ名称は?
これらのギターはアコースティック・ギターより歴史があり張っている弦もスティール製でなくてナイロン弦を使用して主にクラシックやボサ・ノヴァ、ジャズそれに日本では演歌で御馴染みの小ぶりのギター。
このギター、もちろん「ガット・ギター」や「クラシック・ギター」としても通用していますが、主にヨーロッパあたりでは「Parlor Guitar/パーラー・ギター」と呼ぶのが一般的です。
この「パーラー」とは「小部屋」や「4~5人が集まる空間」(硬い言い方ですまん)の意味で、そのような小さな場所、部屋での演奏に適したギター…の意味です。ようするに音量があまり大きくない、音が小さい楽器…です。
「ガット・ギター」の「ガット」は“羊または牛の腸”でこれを弦として使用しているギターなので「ガット弦を張ったギター」(回りくどくてすまん)の意味です。決してガット…腸で作ったギターではありません。
もうひとつの「クラシック・ギター」は「クラシック音楽を奏でるギター」「クラシック音楽のギターで演奏するジャンル」です。
ピアノをこの楽器を直接指して「クラシック・ピアノ」とは普通は言いません。
ピアノで演奏するクラシックを「クラシック・ピアノ」が一般的。
と、まあどっちでもエエ事なのですが更新終了!
まだ今年は数日あるのでなんなと書かな あかん。
ちなみに「acoustic/アコースティック」は元々は音楽用語ではなくて音響物理学で使用されていた言葉で意味は「自然倍音を発するモノ」の意味で要はデジタル楽器では出ない「倍音」が出る、と言う事です。
良い音の出る楽器・・・ギター、ピアノ、ヴァイオリン…etcは倍音が豊かに発音する楽器が「良い音が出ている」と言う事です。
…例えば、ギターの1弦はE音(ミ)なのですが、この弦1本だけを鳴らした時、実際には同時にE音以外にも様々な音が同時に出ています。
-------------広岡祐一(2011年12月26日 記)----------------
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