Davey Graham「Playing in Traffic」
LPで 唯一持っていなかったアルバムをようやく入手しました。以前にCD発売はされていたのですが買い損ねていたので再販されました。
米国でのライブ録音を含む1991年5月24日と同じ年の7月3日の録音で全21曲が収録されています。
1.Jinaco (1:54)
西アフリカの船乗りの唄。DaveyはBlues、Jazz、古典音楽以外にもアフリカ、中近東の音楽にかなり興味を持ち自分なりにアレンジしています。
2.Amalia (1:54)
ポルトガルのアマリア・ロドリゲスのタンゴ・チューンをアレンジ。しかしタンゴまで弾くとは知らなかった。
3.Joy of My Heart(Eilean Mo Chridh) (1:23)
3拍子のアイスランドのトラディショナル・チューン。
4.Majuun (2:13)
Daveyの他のアルバムにも収録されている別テイクのモロッコの曲。どうやらラジオで聴いたのが最初だったようです。
5.Aydede (1:23)
トラッド・チューンをここではフラメンコ・ギターでの演奏で聴かせてくれます。
6.Sita Ram (3:21)
ガンジーが好きであった北インドの曲。Daveyは1950年に偉大な米国フォーク界の父ピート・シガーが歌うのを聴いたようです。
7.Arioso (5:41)
J.S.Bachのハープシーコード・チューン。ブラジルのクラシック・ギタリストLaurindo Almedidaの演奏を元にアレンジしているようですが、Daveyのこのアルバムでの最高の演奏が聴けます!
8.Rain and Snow (1:24)
Pentangleの演奏などで多くのアレンジがありますが、Daveyは1958~9年にフランスはパリでJoe Lockerから学んだようです。
9.Kitty's Rambles (1:16)
Daveyが1970年に初めて聴いたアイリッシュ・ジグ・チューン。
10.Bury My Body (1:38)
英国で若者達に歴史的なギター・ブームを巻き起こしたLonnie Doneganの演奏で有名なトラッド。黒人霊歌風のいかにもDaveyが好む曲だと思います。
11.The Ram In The Thicket (0:42)
たった42秒のケルティック・ホーンパイプ・チューンをマンドリンの演奏で聴かせてくれます。
12.Don't Let Your Deal Go Down (2:34)・・・(米国でのライブ)
Marc Sullvanのフォーク・ソングをアレンジして歌っていますが、ここではフィンガー・ピッキングではなくてピックを使用した見事なクロス・ピッキングを披露。Daveyの他のアルバムでもピックを使用してストローク奏法で歌っている曲は何曲か聴いていますが、クロス・ピッキングでの演奏は初めて聴きました。
13.Buhaina Chant (2:08)・・・12曲目と同じライブ
ジャズ界の大御所Art Blakeyで有名なジャズ・チューン。この曲も他のアルバムでスタジオ録音で収録されていますが別テイクです。
14.The Preacher (2:27)・・・同じくライブ
これもDaveyでの演奏でお馴染みのジャズ・チューン。
15.Somethin' (1:54)
やはりジャズ界の大御所Dizzy Gillespieの曲。
16.The King Of Denmark's Galliard (1:16)
英国の偉大なリュート奏者John Dowland(1536-1626)作のリュート・チューン。この曲の楽譜は以前から持っていて弾いてはいるのですがDaveyが弾くと・・・こんなすごい曲だった!
17.Guardame Las Vacas (2:15)
同じく1538年のリュート・チューン。ギターでバロックを学ぶ時に必ず取り入れられる曲で「牛を見張れ」のタイトルで有名な6拍子のバロック・チューンです。
18.Capricho Arabe (4:16)
古典ギターの祖Franciso Tarregaの作で、クラシック・ギタリストには有名な曲です。
19.Hesamalo (2:03)
インドの1958年のトラディショナル・ソングをアレンジ。
20.Jenra (2:35)
Daveyが非常に興味を持っている中近東の曲。
21.Ramkali (1:45)
ヒンディスタンの早朝に演奏されるラーガ。
以上全21曲収録アルバムですが、短い曲が多いです。しかしこのアルバムで今までまだ知らなかったDavey Grahamの音楽性の新たなる一面も知ることが出来ました。
PS:ディヴィ・グレアムの名前ですがDaveyとDavyの二通りがあるのですが、名曲「アンジー」もAnjiやAnje等の綴りがあります。なぜ?そうそうBert Janchの発音も「ヤンシュ」「ジャンシュ」「ヤンツ」「ヤンチ」と多くありますがJohn Renbournの来日時の発音は「ジャンシュ」でした。ちなみにBert Janschの祖父はドイツ系なので「ヤンチ」「ヤンツ」はドイツぽい発音です。
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