5.People On The Hightway/ハイウェイの人々
Bert Jansch:acoustic guitar & vocal
John Renbourn:acoustic guitar
Jacqui McShee:vocal
Danny Thompson:double bass
Terry Cox:drums & finger cymbals
友人達の新たな旅立ちを歌ったバート・ヤンシュのオリジナル作品で、本作がペンタングルのラスト・アルバムになることを予言していたような歌だと、ジョン・レンボーンとジャッキー・マクシーは感じ取っていたらしい。
この曲でもやはりバートの歌唱力が際立って聴こえます。ジャッキーの歌声はバートのサポートにまわりジョンのギターもどこか寂しげなフレーズ、そしてテリーのフィンガー・サイベルがまるでメトロノームのように聴こえます。
(訳詞抜粋)
ハイウエィにも人がいる
街にも人がいる
逃れることは出来ない
わたしは山に向かう
海沿いに進む
もうあなたは わたしに会うことはない
ここを離れる
面倒や不安を忘れ
安らげる場所を探さなくてはいけない
過去の事を全て忘れ
新しい人生を歩み始めればいい
愛は生きていく中で生まれ
愛は眠りの中に見るもの
消え去ってしまう前に
しっかりと掴むもの
ここを離れる
面倒や不安を忘れ
安らげる場所を探さなくてはいけない
…
6.Willy O'Winsbury/ウイリー・オウィンズベリィ
Bert Jansch:dulcimer
John Renbourn:acoustic guitar & recorder
Jacqui McShee:vocal
Danny Thompson:double bass
ドラムのテリー・コックス以外のメンバーで、バートはこの曲でもダルシマーを弾きジャッキーのさすがのボーカルが聴ける約7分のバラッド・チューン。
この曲はジョンのソロ・アルバム「ファロー・アニー」で先に録音されており、ペンタングルの演奏とギターはほぼ同じだと思われます。
ジョンの1978年、79年の来日時にもソロでこの曲を聴かせてくれました。この時は途中の歌詞とメロディを間違って歌い笑いながら演奏したのを覚えています。
(訳詩)
長い間 王はスペインに囚われていた
ウインズベリーのウイリーは城に残された王の娘と寝ていた
「娘よ ジャネットよ お前は病んでいるのか
醜い痛みでもあるのか それとも男と寝たのか?」
「病気ではないし痛みもない 男と寝たわけでもない
長くスペインにいたあなたのことが 気掛かりだっただけ」
「着ているものをすぐに脱いで 裸でわたしの前に立て
お前が処女か もうそうでもないのか すぐにわかるように」
娘は着衣を取り 王の前に裸で立った
娘の腰は丸みを帯び 顔色は蒼ざめていた
「お前の相手は身分の高い者か 家柄の良い者か
それともスペインにやって来た召使いの一人か」
「身分の高い者でも家柄の良い者でもない
わたしの選んだ人はウインズベリーのウイリー」
王は33人の兵を集め 彼らに命じた
「ウインズベリーのウイリーを連れ帰れ その者は今夜 絞首刑に処す」
王の前に現れたウインズベリーのウイリーは
赤いシルクの服を着ていた
髪はまるで金の糸
肌は雪のように白かった
王は言った
「娘がお前に恋をしても不思議はない
もしも女だったら わたしもお前を選ぶだろう」
「お前は誓えるか ジャネットと結婚すると
もしも誓うなら わたしはお前にわたしの土地をすべて譲ろう」
「誓いましょう わたしはあなたの娘ジャネットと結婚する
けれどわたしはジャネットのほかに何もいらない」
ジャネットを白い馬に乗せ
ウインズベリーのウイリーは灰色の馬に跨いだ
彼女が与えられたのは 一日かけても周りきれない広大な土地」
・・・・・・・・・
このような訳詩でもわかり易く、それに珍しくハッピィ・エンドなバラッド・チューン。
解説の白石氏によると「彼らはアン・ブリッグスの歌で覚えたと言うが、元を辿れば60年代にアンディ・アーバインがトラディショナル・ソングの歌詞とメロディの組み合わせを間違って…つまり異なる2曲の歌詞とメロディを付けてしまいスウィニーズ・メンで歌ったバージョンが広く定着してしまったものである」です。
古いバラッドにはよくあることで、もともと何百年昔から口承で伝わっている歌なので曲を混同したり、歌詞の一部を別の曲に入れてしまう事などがあるようです。
そのため一つの曲に数バージョンが存在していたり、その時代によってそぐわない歌詞を書き換えたりと…。
(to 49)
☆☆☆☆☆
*今年の冬は何年かぶりに寒い。夏が猛暑の次の冬は寒くなる?
それに去年の猛暑のせいでそろそろ花粉が例年以上に多い量で飛散してくるようです。
現在まではまだ花粉症になっていないけど、今回のははたして無事なのか不安になります。
*先日、火も煙もないたばこ「無煙たばこ ZERO STYLE」てのを買いました。
ま、値上げもしたことだし体にも悪い、吸わない人にも複流煙で迷惑もおかけする極悪なたばこを止めればいいのですが、一度ご参考にと買って試してみました。
プラスチックの小さなパイプの中にたばこの葉が詰まったカートリッジを入れて吸う…方式です。
昔売っていた(今もか?)“禁煙パイポ”と同じようなモノですが、多少のたばこの味はします。ただ本物の(?)の火を点けて煙を吸うたばこは一旦肺に入れて吐き出しますが、この“煙を吐き出す”所作がありません。
もともと火も使わないし煙もありませんので。
これが慣れるまでまどろっこしいわ!
ノン・アルコールのビールを飲んで本物のビールがよけいに飲みたくなった!と同じような現象です。
ま、止めればいい、だけの話ですけど。
コメント
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