「フォークって言うんやて」
1967年 わたくしが12才の時に空前の大ヒット曲『帰って来たヨッパライ』。
「フォークてナイフとフォークのフォークか?」
なんせ“フォーク・ソング”と言うモノがまだ一般には知られていなかった時代。
もちろん当時、音楽のプロで活躍している人達や洋楽を聴いていた音楽愛好家の
間では海の向こうのアメリカや英国あたりの学生の間で一大ブームメントになっていた
音楽だと知っていたのですが、12才の僕達には初めて聞く言葉。
僕が12才と言う事は昭和42年。小学6年生か中学一年生です。
この頃、こんな年齢が聴いたり唄ったりする曲はそれほど多くなかったように思います。
TVやラジオで音楽番組をよく見ていましたが僕の年からは“大人の歌”ばかりで、
12才が口ずさむ歌なんてほとんど記憶にありません。
ただこの頃に当時の若い人達の間でメキメキとブームになりつつある新しい音楽
“グループ・サウンド”が出現して来ました。
俗に言う“エレキ・ブーム”でもあったわけですが、僕はあまり興味がありませんでした。
ところが“♪おらは死んじまったゼ~♪”とテープの回転を早回しにした声の唄が
ラジオから毎日毎時間毎分、どこの放送局からも朝も昼も夜も聴こえて来たこの
音楽になぜか惹かれました。
とにかく今まで聴いた音楽とは全く違うもので、その簡単なメロディから何度か聴くと
すぐに覚えてしまい、唄っていたのは京都の大学生三人の“フォーク・クルセダース”と
呼ぶグループの曲だと知りました。
で、こういうのを「フォーク」と呼ぶらしいと友人に聞きました。
「…あほみたいな、おもしろい曲をフォークて呼ぶんか?」
(≒続く)
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