AMラジオをよく聴きますが、今年は大阪毎日放送のMBSラジオと朝日放送のABCラジオが開局60周年でそれぞれ記念の特番をオンエアしていました。
内容は両局とも開局間近の様子から主に1960年代~1980年代までの“ラジオ全盛”の頃の番組を紹介しているのですが、どの番組も僕がリアルタイムで聴いていたので懐かしく思いました。
この1960年代~1980年までは東西のどの局も“若者向け深夜放送”の花盛りで、フォーク・ソング・ブームからグループ・サウンド、洋楽ではポップス、ロック・ミュージックがどんどんラジオで紹介され邦楽では“アイドル”が出現して来た時代。
あと最近は殆ど制作されない“ラジオ・ドラマ”がありました。
もちろん1人の人間の朗読などではなくて、俳優がTVや映画と同じく台本の登場人物に配役されセリフの声と音、擬音だけで進行するラジオ・ドラマ。
例えば物語の舞台が奥深い山中なら、登場人物の話す少し息の荒いセリフ回し、土の上や木々の小枝を踏んでいる音、それに近くの小川のせせらぎや遠くで鳴く鳥の声…など等が聞こえて大変臨場感豊かです。
これを聴いているリスナーも頭の中は目の前に画面が見えて来るようでした。
僕はよく真っ黒な部屋でフトンに入ってよく楽しみました。
放送されるドラマの内容も社会派、サスペンス、ミステリーや犯罪モノ、たまにSF作品もあり今こういったのを放送してもおもしろいと思うのですが。
そうそう一度はNHKがTVとラジオを同時に使った“立体ドラマ”を放送しました。
TVの前に座って後にラジオを置き、ひとつのドラマを前のTVの声と映像、後のラジオからも声や音が聴こえる演出でしたが残念ながら物語の内容は覚えていません。その後も放送されていないので今ひとつだったのでしょうか。
前後から音が聴こえると言えば一時4チャンネルステレオが発売されていました。
スピーカー4個を2個づつ前と後にセットしてレコードを聴くのですが、もちろん4チャンネル・ステレオ用に録音されたレコードが必要です。
確かサンタナのLPレコードがこの仕様で発売されファンの友人が購入したので早速聴きに。
針を落すと(この表現も死語かな)部屋の中をサンタナのギターがグルグル回って聴こえたのを覚えているのと、ライブ録音では客席に座った自分の席から隣や後ろに人の声が聞こえる生々しい臨場感もありましたが現在のサラウンド程ではなかったように思います。
ま、4チャンネル・ステレオはともかくラジオ・ドラマは復活して欲しい。
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